研究課題
本研究はオリンパス社と共同開発した細胞レベルまで拡大可能な超拡大内視鏡であるEndocytoscopy system (ECS)を用いた研究である。細胞が観察可能なため生検診断省略も可能であるが初心者内視鏡医にとって診断サポートが可能なAIの開発が課題であった。 1)ECSで得られた画像をdeep learning AIで解析し、内視鏡医のECS診 のサポート可能か検討する。AIメディカルサービス社と共同で最新のECSであるGIF-H260ECで撮影した動画より静止画像を抽出し、これまでのストック画像と合わせ約8000枚の画像を用い新規deep learning AIを作成した。テスト画像114枚の画像を用い、AIによる解析とともにエキスパート病理医、初心者内視鏡医にも解析を依頼した。結果はAIの診断精度はエキスパート病理医に匹敵し、初心者内視鏡医の診断精度を大きく上回っていた。この結果より今回作成したAIは高い精度で診断することが可能で、初心者内視鏡医を十分サポート可能であることが判明した。この結果は、Kumagai Y, Takubo K, Sato T et al. AI analysis and modified type classification for endocytoscopic observation of esophageal lesions. Dis Esophagus. 2022 Mar 14;doac010. doi: 10.1093/dote/doac010. Online ahead of print.として報告し、2022年内視鏡学会東北支部例会より国内の学会でも講演を始めている。2)食道癌を弱 大で病 表層の微細血管形態が観察できる。食道では組織の種類や癌の壁進達度によって特徴的な血管形態を示すことが知られている。この血管形態と血管新生因子との関連を明らかにし、食道癌発癌初期の多段階血管新生の概念を証明するという課題に関しては新たに埼玉県立がんセンター立川哲彦医師を研究分担者として迎えることとし、研究を進めている。HIF-1, Epoの免疫染色は終了し、論文作成中である。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)
Dis Esophagus
巻: - ページ: -
10.1093/dote/doac010
Dig Endosc
巻: 33 ページ: 870-871
10.1111/den.13967
消化器内視鏡
巻: 33 ページ: 1702-1705