研究課題/領域番号 |
19K08478
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
佐藤 隆司 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (90407114)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 血小板減少 / 自己免疫 / C型慢性肝炎 / 抗GPIIb/IIIa抗体産生B細胞 / BAFF |
研究成果の概要 |
血小板減少を伴うC型慢性肝炎(CHC)における自己免疫機構は不明な点が多い。本研究は、CHC患者を対象に直接作用型抗ウイルス薬(DAA)治療前後の抗GPIIb/IIIa抗体産生B細胞数、血漿中のサイトカイン濃度の変化を検討した。 血小板減少症を伴うCHCでは、DAA治療により血小板数が有意に増加し、抗GPIIb/IIIa抗体産生B細胞数及び血漿BAFF濃度が有意に減少した。しかし、血小板減少のないCHCでは、これらの変化は認められなかった。 これらの結果は、DAA治療によるC型肝炎ウイルスの排除が血小板に対する自己免疫反応を抑制し、血小板減少の病態が改善された可能性が推察された。
|
自由記述の分野 |
血液検査学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝疾患に伴った血小板減少の病態を正確に把握し、それに基づいた検査法の開発や治療法の選択が強く求められる。本研究の知見において、抗GPIIb/IIIa抗体産生B細胞数や血漿BAFF濃度を経時的に測定することは、治療効果判定などに有効であると考えられる。 また、C型慢性肝炎は肝臓以外の臓器及び組織に多彩な病変を合併することが知られ、これらを肝外病変と総称されている。肝外病変の原因としては、HCV感染に対する免疫異常および病変部へのHCV感染の関与が考えられて、病態として自己免疫疾患も存在する。本研究は自己免疫が関与する肝疾患の病態解明にも繋がると期待される。
|