研究課題/領域番号 |
19K08489
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
肥後 修一朗 大阪大学, 医学系研究科, 特任准教授(常勤) (00604034)
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研究分担者 |
彦惣 俊吾 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (30423164)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 肥大型心筋症 / 疾患iPS細胞 / ゲノム編集 |
研究成果の概要 |
ヘテロ接合型TNNT2Δ160E変異が同定された拡張相肥大型心筋症症例よりiPS細胞を樹立し、Δ160E変異を正常に修復、あるいはホモ接合型にΔ160E変異を導入したアイソジェニックiPS細胞を作成した。分化心筋を用いて解析したところ、Δ160E変異はサルコメア局所でのカルシウム濃度の減衰時間を延長させ、拡張速度を低下、弛緩時間を延長させた。Δ160E変異は異常電位を惹起し、NFATc1の核内移行、心筋肥大、CaMKIIδ・ホスホランバンリン酸化の亢進を来した。エピガロカテキンガレートをΔ160E心筋に投与したところ、カルシウム濃度減衰時間を短縮させ、拡張機能を改善させることが明らかとなった。
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自由記述の分野 |
循環器内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在の心筋症診療では、「心筋症」と診断された症例に対して、合併する心不全や不整脈に対する対症的な薬物療法が施されているのが現状です。ゲノム遺伝子解析によるTNNT2(トロポニンT)Δ160E遺伝子変異の同定と、精密に遺伝子を改変したモデル心筋細胞を用いた病態の再現、治療概念の実証は、トロポニン心筋症に対する個別化医療の確立につながりえると考えられます。
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