研究課題/領域番号 |
19K08495
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
小西 博応 順天堂大学, 医学部, 准教授 (50459145)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 肺高血圧症 / 左心不全 / 血管平滑筋細胞 |
研究実績の概要 |
左心疾患に伴う肺高血圧症(pulmonary hypertension; PH)は肺高血圧分類5群の中で2群に分類されるが、PHの中で最も頻度が高く、心不全患者と共に今後増加が予測されている。申請者は「肺動脈性高血圧症(PAH)において血管平滑筋細胞増殖マーカーであるsoluble LDL receptor relative with 11 ligand-binding repeats(sLR11)濃度が上昇する」という仮説を元に、24年~26年及び27年~29年科研費基盤(c)で、(1)血清sLR11濃度がPAH患者で上昇、(2)PAH患者の血清sLR11濃度と平均肺動脈圧、肺血管抵抗が相関、(3)LR11欠損マウスでは低酸素惹起性肺高血圧発症の抑制、を証明した。2群PH患者においても、肺血管リモデリングが生じ、予後を悪化させているが、肺血管病変のバイオマーカーは確立されていない。本研究では、2群PHの新たなるバイオマーカー同定と、病態機序解明を目指す。sLR11と血管リモデリングの相関を証明し、今後の2群PHへの診断、治療戦略の可能性を探求にむけた基盤知見とする。 現状では、基礎研究でLR11欠損マウスを用いた検討では、急性期に死亡しており、実験の遅れが認められているが、肥満モデルマウスを用い、心不全、肥満とLR11の関係を追加で検討しており、肥満に伴う心不全マウスで肺高血圧は確認出来ており、メカニズム解明を行う予定。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
基礎研究において、TACモデルを作成は野生群に対し、左心不全に伴う肺高血圧症は確立しているが、LR11欠損マウスに対し、TACを施行すると急性期に死亡しており、3週後の肺高血圧症発症について評価が出来ていない。 臨床研究では、サンプルを収集しているが、ELISAでのLR11濃度測定を予定しており、結果を得ていない。
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今後の研究の推進方策 |
左心不全モデルとして、肥満モデルがあり、LR11と脂肪の関係を解明するため、動物実験系を新たに追加し検討を行っている。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID19感染症のため、研究活動の自粛をしたため、年度内の使用を行わなかった。今年度は、動物実験で得られた血清サンプルをまとめて測定する予定があり、前年度使用しなかった予算を試薬代に使用する。
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