人口の高齢化により大動脈弁狭窄症が増加しているが有効な薬物療法はない。長寿遺伝子Sirt-1は加齢が関与する疾患の発症抑制に関与する。しかし大動脈弁狭窄症とSirt-1の関係は十分に検討されていない。本研究では、ブタ大動脈弁間質細胞を用い、大動脈弁石灰化にSirt-1の果たす役割を検討する。さらに我々が開発したマウス大動脈弁ワイヤー傷害石灰化大動脈弁狭窄症モデルを用いて、傷害大動脈弁におけるSirt-1の発現と大動脈弁石灰化について検討する。さらにSirt-1活性化薬の投与により組織修復を促進させ、大動脈弁尖のリモデリング抑制、大動脈弁圧較差の減少および石灰沈着の抑制が生じるか検討を行う。
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