心房細動における、細胞外核酸・細胞外小胞を介した細胞間コミュニケーションと心房細動の病態の進展についての検討を行った。心房筋細胞に高頻度興奮刺激を与えると、培地中に特異的な細胞外小胞が放出され、これが脂肪細胞の炎症反応を惹起すること、マクロファージの存在下においてその反応が促進されることを明らかにした。 さらに、細胞外小胞を簡便に評価するため、細胞外小胞の抽出過程を行わずに血漿から直接粒子径と粒子数を定量する手法を開発した。この手法を応用して、心房細動・多発期外収縮などの不整脈疾患において、末梢血中の細胞外小胞が増加することと、それぞれが血管内皮細胞などにあたえる変化が異なることを明らかにした。
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