心筋虚血再灌流障害は有効な治療法がなく新たな開発が喫緊の課題である。申請者は心筋虚血再灌流障害時にSirt7が減少することに注目し、Sirt7が心筋虚血再灌流障害に与える影響を検証した。Sirt7ノックスアウトマウスでは心筋虚血再灌流障害が抑制されており、sirt7の抑制が心筋虚血再灌流障害に保護的に働くことを見出した。in vitroの検討ではSirt7がMafGを脱アセチル化することにより、NRF2の活性を抑制することでHO-1やNQO-1などの抗酸化物質の産生を抑制することを見出した。 本研究によりSirt7は虚血再灌流障害の新たな治療ターゲットとなる可能性が示唆された。
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