研究実績の概要 |
期間中, 91例の患者エントリーを行った.患者背景としては,男性: 60例 (65%),平均年齢: 67±11歳,発作性心房細動: 59例 (65%),持続性心房細動: 32例 (35%),左心房径: 38±6 mm,左室駆出率: 63±9%であった.第Xa因子阻害薬内服の内訳は,アピキサバン: 44例 (50%),リバーロキサバン: 24例 (23%),エドキサバン: 23例 (27%)であった.術後3ヶ月未満での打ち切り症例は9症例であった.術後3ヶ月未満での打ち切り症例を除いた,計82症例の内,第Xa因子阻害薬継続群が51症例,中止群が31症例であった.継続群と中止群で患者背景の比較を行ったところ,持続性心房細動の割合が継続群にて有意に多く(継続群,21/51症例 vs. 中止群, 5/31症例,p=0.009),また左房径が継続群にて有意に大きい(継続群,39.6±6.4 mm vs. 中止群, 36.8±5.3 mm,p=0.048)という結果であった.フォローアップ期間は12ヶ月で,全例が術後12ヶ月までのフォローを終了した.12ヶ月のフォローアップ期間中,心房細動の再発を認めたのが10症例で,そのうち継続群が9症例,中止群が1症例という結果であった.カプランマイヤー法による両群間比較をおこなったが,有意差は認められなかった(Log rank, p=0.100). フォローアップ期間中,フォローアップ期間中の重大な血栓塞栓症や出血性合併症は一例も認めなかった.また両群間において,術後3ヶ月,6ヶ月,12ヶ月の時点で各種データの比較を行ったがいずれも有意差は認められなかった.継続群において再発群と非再発群に分け,比較をおこなったが,患者背景および各種データでいずれも有意差は認められなかった.
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