研究課題/領域番号 |
19K08578
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
岡本 隆二 三重大学, 医学部附属病院, 教授 (60378346)
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研究分担者 |
伊藤 正明 三重大学, 医学系研究科, 学長 (00223181)
土肥 薫 三重大学, 医学系研究科, 教授 (50422837)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 心肥大 / 心不全 / ねじれ運動 / ミオシン軽鎖 |
研究成果の概要 |
心臓特異的MYPT2KOマウス(≒ミオシン軽鎖(MLC)ホスファターゼKOマウス)は、MYPT2-floxマウスとαMHC-MerCreMerマウスとの交配で作成した。心臓MYPT2KOマウスでは心筋MLCホスファターゼの触媒サブユニットPP1が低下した。心臓特異的MYPT2KOマウスは、明らかな心機能の変化や形態変化を認めなかった。アルドステロン(Ald)投与の心不全モデルでは、心臓MYPT2KOマウスは野生型に比較し、心臓の収縮能および拡張能が保たれ、CTGFが低下し、心臓の線維化が抑制されていた。HL-1細胞でMYPT2をノックダウンすると、Ald刺激によるCTGF増加が抑制された。
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自由記述の分野 |
循環器内科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心筋ミオシン軽鎖(MLC)の変異は、ヒトの肥大型心筋症の原因の1つで、MLCキナーゼは日本人の家族性拡張型心筋症の1原因である。このため、MLCのリン酸化レベルを制御することは、心不全の治療に応用できる可能性が高い。MLCホスファターゼのTGマウスは、DCM様の病態を示すが、MLCホスファターゼKOマウスは、心臓の線維化を抑制することが今回明らかとなった。MLCのリン酸化レベルの微調整が、心機能や線維化に重要な働きを担っていると考えられた。一方で、MLCホスファターゼはMLC以外も基質を持つ可能性があり、今回アルドステロン刺激下で、直接的にCTGFの発現を制御している可能性が示唆された。
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