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2021 年度 研究成果報告書

血管内皮細胞の硬化と機能が連携する機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K08583
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53020:循環器内科学関連
研究機関島根大学

研究代表者

岡本 貴行  島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 准教授 (30378286)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード血管内皮細胞 / 細胞硬化 / 炎症 / 細胞骨格 / ギャップ結合
研究成果の概要

本研究課題では、血管内皮細胞が炎症時の細胞硬化に伴い、どのような機構で細胞機能を調節するかについて解析を行った。その結果、炎症刺激時に細胞硬化を誘導する転写共役因子YAPの活性化、細胞骨格の再編成に次いで、Notch1シグナルの抑制が起こり、血管内皮細胞の遺伝子発現が調節されることを明らかにした。また、抗凝固・抗炎症因子であるトロンボモジュリン製剤が細胞軟化を生じて白血球の接着を減弱することを見出した。これらから、血管内皮細胞の硬化に連動して誘導される細胞内シグナル伝達と細胞機能変化が明らかになり、本機構が血管炎症の制御に応用できる可能性を示した。

自由記述の分野

血管生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

動脈血管の弾性増加(硬化)は、心血管イベント発症のリスクであり、また敗血症の予後不良に繋がる可能性が指摘されている。これは血管硬化が血栓形成や炎症の活性化を助長することを示唆し、我々は血管内皮細胞の硬化が炎症の増悪化を招く可能性を示してきた。本研究では細胞硬化を基軸として炎症拡大を引き起こす新しい分子機構を明らかにした点で学術的価値に優れる。また、本分子機構が動脈硬化や敗血症の基盤に存在する血管炎症を制御するための標的となる可能性を示し、これら疾患の新しい治療法への応用に繋がると考える。

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公開日: 2023-01-30  

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