研究課題/領域番号 |
19K08587
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
赤阪 隆史 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70322584)
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研究分担者 |
猪野 靖 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (00549793)
塩野 泰紹 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00584872)
久保 隆史 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (30316096)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 光干渉断層法 / 複屈折画像 / 脱分極画像 / 冠動脈 / 膠原線維 |
研究実績の概要 |
本研究には高感度偏光光干渉断層法による得られる複屈折画像・脱分極画像が必要で、そのためのワークステーションが必要不可欠である。2019年度は、テルモ社およびマサチューセッツ総合病院(MGH)のBouma教授から提供される高感度偏光光干渉断層法のワークステーションの作動状況を確認・習熟し、すでに記録されている光干渉断層像(信号強度画像)のローデータを後方視的に解析し、複屈折画像と脱分極画像も用いて膠原線維の同定・定量およびマクロファージの同定などを確認することを目的とした。 2020年の実績報告に記載のごとく2020年1月にテルモ社からの支援に関して確認・協議したが、その後のコロナウイルス感染拡大により、機器搬入が滞り、昨年終了予定の基礎的なデータ検討ができていない状況にある。その結果、機器搬入後にすぐに解析に移れるように2020年度に計画していた急性冠症候群に対する前向き研究内容に関して進捗はない。 従来の信号強度画像に加えて、本法による冠動脈硬化病変解析による冠動脈硬化進展の病態生理的検討の可能性に関しては8月9日の香港のHKSTENT Imaging &Physiology Clubのwebinarや10月23日のIndia-Japan OCT webinarや10月30日の中国ハルビンのHarbin OCT Innovation Clubなど各種の国内外のウエブカンファレンスで報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究実績の概要で記載したごとく、本研究には高感度偏光光干渉断層法による得られる複屈折画像・脱分極画像が必要不可欠で、2019年度に渡米時、複数回にわたり高感度偏光光干渉断層法のワークステーションの作動状況を確認し、すでに記録されている光干渉断層像(信号強度画像)のローデータを後方視的に解析したデータを視聴し、今後の研究計画・機器の搬入、協力体制などに関して協議済であった。機器搬入支援に関しては2020年1月テルモ社との間で協議し、2020年度搬入準備段階であったが、その後のさらなるコロナ感染拡大により、機器搬入が滞り、研究計画の進捗がない状況である。 解析のための基礎データがなく、機器搬入ができなかったことで2020年度の研究予定をすすめることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ下で本研究に必要不可欠な高感度偏光光干渉断層法のワークステーションの搬入が遅延しており、研究の進捗が大幅に遅れている。 研究の遅延を取り戻すために、とにかく、①高感度偏光光干渉断層法のワークステーションの搬入を再検討する。また、2019年度に予定していた後ろ向き研究がワークステーションの搬入後に短期間で実施できるように、②過去に急性冠症候群を発症した症例における発症前後の光干渉断層像のローデータを集積・保存し、いつでも解析できるよう準備を整える。③2020年度に計画している急性冠症候群に対する前向き研究がすこしでも進むように計画を見直す必要があり、機器搬入により早急に対応ができるようであれば研究延長も考えて研究計画再考が必要であり、機器搬入が望めないのであれば研究中止も視野に入れて検討を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染拡大により、本研究に必要不可欠な高感度偏光光干渉断層法のワークステーションがの搬入が滞り、研究計画の進捗がない状況が続いていることと、国内外の学術集会ウェブ開催となり、旅費・通信費・宿泊費などが不要となり、支出が大幅に減少したことで次年度使用額が多額となった。 とにかく、高感度偏光光干渉断層法のワークステーションがの搬入が必要不可欠であり、遅延であっても搬入されるのであれば、研究計画延長を、もし搬入の目途が立たないのであれば、コロナ感染終息時に再度研究再開を模索し、計画中止・返金も含めて検討する
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