研究課題
基盤研究(C)
LAM病態に特徴的な乳び胸水は病態解明に有用な解析対象である。乳び胸水中のエクソソームをヒト胎児線維芽細胞株に添加すると、NOTCH1、RHEBのmRNA発現は1.5~2倍に増加したが、タンパクレベルでの変化は確認できなかった。miRNAの網羅的解析では対照乳び液に比してLAM乳び由来のエクソソームでは5種類のmiRNAの減少を認めたが、血清中miRNAとの関連性やシロリムス治療に伴う変動には定まった方向性は認めなかった。
呼吸器内科学
患者診療により得られる病態解明への示唆や臨床検体を研究に生かし、「TSC変異陽性LAM細胞はEVsを分泌し周辺細胞にphenotype transferして病巣を形成する。このメカニズムを明らかにすれば、病態解明と新規治療の開発につながるのではないか?」という学術的問いを解明する、学術的および社会的意義のある研究である。