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2021 年度 研究成果報告書

免疫チェックポイント阻害薬投与患者における自己抗体の意義

研究課題

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研究課題/領域番号 19K08617
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53030:呼吸器内科学関連
研究機関産業医科大学

研究代表者

佐藤 実  産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (90162487)

研究分担者 矢寺 和博  産業医科大学, 医学部, 教授 (40341515)
田中 晋  産業医科大学, 産業保健学部, 講師 (70280253)
丈達 陽順  産業医科大学, 医学部, 助教 (90793175)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード自己抗体 / 自己免疫 / 免疫チェックポイント阻害薬 / 肺がん / 抗核抗体 / 免疫療法
研究成果の概要

免疫チェックポイント阻害薬(ICI)は、新たな機序による癌治療薬として多用されている。自己免疫学的機序による有害事象が起こるが、その発症を予測する因子は明らかでない。本研究では肺がん患者でICI投与前後に各種自己抗体を測定し、甲状腺疾患、間質性肺炎発症との関連を調べた。ICI投与前の甲状腺自己抗体陽性は、ホルモン補充を要する甲状腺機能低下症の発症と関連していた。膠原病関連で、間質性肺炎合併や重症、治療抵抗性、予後不良との関連が報告される抗Ro52抗体は、ICI投与後の間質性肺炎発症と関連していた。ICI投与前の自己抗体が、免疫関連有害事象を予測するバイオマーカーとなり得る可能性がある。

自由記述の分野

自己免疫

研究成果の学術的意義や社会的意義

新たな機序による抗癌剤の免疫チェックポイント阻害薬(ICI)は、自己免疫学的機序を介した有害事象が問題であるが、その発症を予測する因子は不明である。本研究ではICIによる重篤な有害事象である間質性肺炎と治療前の抗Ro52抗体陽性との関連が示唆された。抗Ro52抗体が、臨床的に有用なバイオマーカーとなるのに加え、間質性肺炎の病態解明、将来の新規治療の開発にも結びつく可能性がある。ICIは高価な薬であるが、全例に有効ではなく有害事象も少なくないので、適切に用いることが重要である。ICIによる有害事象、効果を予測するバイオマーカーの発見は、患者予後の改善、医療費の抑制にもつながると考えられる。

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公開日: 2023-01-30  

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