RSウイルス感染は、気管支喘息を悪化させることがよくある。本研究では、喘息の増悪機構を解明することを目的とした。イエダニ抗原(HDM)への曝露によりアレルギー性気道炎症を起こしたマウスにRSウイルスを感染させると (HDM/RSV)、MMP-12発現、好中球浸潤、および気道過敏性(AHR)がHDM暴露のみやRSウイルス感染のみと比較して亢進した。HDM/RSVグループの好中球数とAHRの増加は、MMP-12欠損マウスや、選択的MMP-12阻害剤であるMMP408で治療されたマウスで減弱した。以上より、MMP-12を標的とすることは、喘息の悪化に対する新しい治療戦略につながることが期待される。
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