肺炎患者(市中肺炎120名、医療ケア関連肺炎101名、院内肺炎73名)、慢性下気道感染症患者(31名)を対象に肺病巣部から直接採取した気管支肺胞洗浄液を用いて16S ribosomal RNA遺伝子をターゲットにクローンライブラリー法にサンガー法を組み合わせた手法で細菌叢解析を行い、患者背景別に検討した。 市中肺炎で嫌気性菌がより多く検出され、院内肺炎患者及び脳血管障害を有する肺炎患者でコリネバクテリウム属の細菌が多く検出された。慢性下気道感染症患者で、NTM検出群(14名)はNTM非検出群(17名)よりも嫌気性菌(特にプレボテラ属)の占める割合が多く、NTMと嫌気性菌の関連が示唆された。
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