研究課題
リンパ脈管筋腫症(Lymphangioleiomyomatosis: LAM)は排他的に女性に発症する希少疾患で、厚生労働省の難病に指定されている。病態は平滑筋細胞様のLAM細胞(腫瘍)が体軸リンパ節などで増殖し、主にリンパ管を通じて肺に転移し、多発性嚢胞を形成する、慢性・進行性かつ全身性疾患である。肺組織の破壊により、慢性呼吸不全を呈し、進行すると、酸素療法、さらには、肺移植に至るが、未だその診断・治療法の開発は進んでいない。本研究では、最先端の技術を駆使し、多様な検体(血液・肺組織・肺胞洗浄液・LAM細胞)から得られたマルチオミックスデータの統合解析という包括的アプローチにより、LAMの病態解明およびバイオマーカーの開発を進めている。本年度の研究概要は以下のようである。次世代プロテオミクスとされる選択的・絶対定量プロテオミクス(SRM/MRM)により、細胞外基質、プロテアーゼ・アンチプロテアーゼ(Alpha-1-antitrypsinなど)、凝固・補体系などのバイオマーカー候補蛋白を検証・同定した。さらに、それらのBM候補蛋白について、LAM肺組織での検討を行った(免疫染色)。また、血液中細胞外小胞・全血清のmiRNAのデータの解析も行った。研究成果の一部は2019 International Conference of the American Thoracic Society等にて発表した。
3: やや遅れている
免疫染色の抗体の評価にやや時間を要した。
共同研究者との連携を密にすることで研究を加速させる。
当該年度の進捗が予定よりやや遅れており、次年度に持ち越しの研究がある。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)
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