癌の発生母地である扁平上皮化生は、分化細胞が別の分化細胞へ運命転換する現象であるが、その起源細胞及び発生機序は不明瞭である。本研究では、細胞系譜解析とシングルセル遺伝子発現解析を用いて、Notchシグナル標的遺伝子の不活性化により、club細胞が基底細胞へ運命転換することを示した。我々は、誘導された基底細胞 (induced Basal cell、iB cell) の一部の細胞集団が、扁平上皮細胞に発現するKrt4及びKrt13を発現していることを明らかにした。さらに、発癌モデルにて、iB細胞は、扁平上皮様細胞に分化していた。
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