研究課題/領域番号 |
19K08671
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堀田 晶子 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20534895)
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研究分担者 |
中村 元信 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40459524)
佐藤 信彦 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80572552)
山崎 修 帝京大学, 医学部, 講師 (80757229)
鈴木 正志 東京学芸大学, 保健管理センター, 教授 (90595662)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 近位尿細管 / ナトリウム輸送 / アルドステロン / SGLT2 / 腎障害 |
研究実績の概要 |
最近、近位尿細管インスリンシグナルがSGLT2発現調節を介してミネラルコルチコイド受容体(MR)依存性の高血圧発症に深く関与する可能性が提唱された。またSGLT2の機能発現に不可欠なサブユニットMAP17も同定された。 SGLT2およびSGLT2とMAP17を発現させた卵母細胞による機能解析では、有意な活性亢進作用は認められなかった。そのため、配列の異なるSGLT2を使用し、解析を行っている。 次に、アルドステロンによる腎障害モデルラットを、6週齢のWistar ratの片腎摘を行い、その後、アルドステロンを2週間持続投与することにより、作成した。このラットでは、アルドステロン非投与群では、血清クレアチニンの上昇は認められなかったが、アルドステロン投与群では有意な血清クレアチニンの上昇を認めた。また、アルドステロンの添加により近位尿細管ナトリウム輸送活性が亢進することも見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
SGLT2の配列が異なるとSGLT2活性が評価できないことが判明した。そのため、配列の異なったSGLT2による解析が必要であり、現在準備中である。また、新型コロナウイルス感染の拡大に伴い、動物実験の停止などの影響が出ている。そのため、アルドステロンによる腎障害や近位尿細管ナトリウム輸送活性亢進作用がSGLT阻害によりどのような影響を及ぼすかについての検討がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
SGLT阻害剤がアルドステロンによる腎障害および近位尿細管ナトリウム輸送活性亢進作用を抑制するかどうかについて、in-vivoおよびex-vivoで検討を行う。SGLT阻害により抑制効果を確認できれば、アルドステロンによる腎障害および近位尿細管ナトリウム輸送活性亢進作用の詳細なシグナル伝達経路を同定する。また配列の異なるSGLT2による解析を行い、もっとも評価に適する配列のSGLT2を同定する。その上で、SGLT2およびSGLT2とMAP17を発現させた卵母細胞による機能解析を再度実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
分担研究者1名につき,予定していた学会への出席ができなくなり,旅費が未使用となったため。
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