研究課題/領域番号 |
19K08674
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
桑原 頌治 滋賀県立大学, 人間文化学部, 准教授 (70645209)
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研究分担者 |
斎藤 亮彦 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任教授 (80293207)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | メガリン / 慢性腎臓病 / リン代謝 |
研究成果の概要 |
世界的に慢性腎臓病の患者数は増加している。慢性腎臓病による腎機能低下に伴い、代替療法が必要となり、血液透析が我が国では多くを占めている。血液透析により、健康寿命の短縮やQOL低下そして医療費の増大などが明らかにされており、腎臓の代替療法が必要にならないようにする、すなわち腎臓機能の低下抑制が喫緊の課題となっている。透析を行っている慢性腎臓病患者の寿命を短縮する大きな要因の一つが血中リン濃度高値に伴う新血管疾患であるが、血中リン濃度の制御機構にはいまだに不明な点も多い。本研究では、腎臓における新たなリン代謝調節機構の可能性を示し、新規治療法の開発基盤となることが期待される。
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自由記述の分野 |
腎臓、臨床栄養、栄養代謝
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血中リン濃度の上昇はリン利尿因子の増加を引き起こし、尿中にリンを積極的に排泄することで血中濃度を下げる効果がある。強力なリン利尿効果を持つ線維芽細胞増殖因子23(FGF23)が同定されており、これも尿中リン排泄を促進する。しかしFGF23はその差要点である受容体が主に腎臓の遠位尿細管に局在しており、主要なリン輸送体は近位尿細管に発現するというある種の矛盾があった。またFGF23の共受容体として必要である老化関連因子α-klothoも主に遠位尿細管に発現している。本研究では近位尿細管のメガリンを介するFGF23やα-klotho作用の可能性を示したものであり、新規治療戦略の開発が期待される。
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