ADPKDは遺伝性の疾患のなかでも発症頻度が高く、約4000人に1人が患っていると推定されている。ADPKDは透析導入患者の約10%を占める遺伝性疾患で、特異的な治療法はなかった。近年、バソプレシン受容体拮抗薬であるトルバプタンが、腎嚢胞増大と腎機能低下を抑制することが示された。しかしながら、トルバブタンで治癒するわけでなく、さらなる治療法の開発が待たれている。 ADPKDの治療法は、トルバプタン以外確立されたものはなく、新規治療薬の開発が待たれるが、その研究は緒に就いたばかりである。本研究計画が進めば、ADPKDの新たな治療法確立につながり、社会に対して大きな貢献をもたらすことは間違いない。
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