メタボローム分析装置から得られる大量の解釈困難部分(未知ピーク)の有効利用の可能性を探り、また患者の代謝物質のパターンから急性腎症(AKI)の発症予測を行った。前者では、鶴岡メタボロームコホート研究参加者約3,000人分のメタボロームデータを活用し、生体内の代謝物質を反映すると思われる未知ピークを抽出するためのパイプラインの構築を行った。後者では、AKIを発症した患者の尿に特有の代謝物質の変化を発見できないか調べるべく、手術後に集中治療室に入室した患者121人の、未知ピークを含む尿中メタボロームの分析を行い、さらに機械学習を用いて、その後患者がAKIを発症するかを比較的高い精度で予測した。
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