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2023 年度 研究成果報告書

内皮グリコキャリックス強化を戦略とする新たな血管保護療法の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 19K08690
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53040:腎臓内科学関連
研究機関昭和大学

研究代表者

本田 一穂  昭和大学, 医学部, 教授 (10256505)

研究分担者 康 徳東  昭和大学, 医学部, 講師 (00571952)
高木 孝士  昭和大学, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (10774820)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード血管内皮 / グリコキャリックス / シアル酸 / ゲムシタビン / 糸球体内皮傷害 / 血栓性微小血管症 / 炎症性サイトカイン
研究成果の概要

内皮グリコキャリックス(GCX)は血管内皮の恒常性維持に重要な役割を果たしている。我々は抗癌剤ゲムシタビンによるin vitroの内皮傷害モデルを確立し,GCXの可視化とGCX中シアル酸に着目した内皮機能の変化を明らかにした。傷害時には糖鎖末端のシアル酸が減少とシアル酸転移酵素(ST6Gal1)の発現低下があり,PECAMやVEGFR2の発現が低下していた。さらに内皮のIL-1β,IL-6 mRNAの発現が増加した。GCX中の糖鎖修飾の変化がサイトカインの産生を介して,血管傷害を促進する可能性が示唆された。これらの知見は内皮GCXのシアル酸修飾の強化が血管保護療法の開発になることを示している。

自由記述の分野

腎病理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

抗癌剤ゲムシタビンによるin vitroの内皮傷害モデルを確立し,内皮GCXの構成要素ををレクチン(WGA、SNA、RCA-I)染色で可視化する方法を用いて,内皮傷害に関与する機能分子とその糖鎖修飾の重要性が明らかとなった。また,シアル酸修飾にはシアル酸転移酵素ST6Gal1と分解酵素NEU1の調節機構が今後の研究課題として重要であるさらに,内皮が産生するIL-1βやIL-6などの炎症性サイトカインが内皮傷害促進因子として重要であることが明らかとなった。これらの知見は,内皮傷害を背景とする動脈硬化,糖尿病,敗血症,薬剤性腎障害など多くの疾患の予防や治療に役立ち学術的ならびに社会的意義が大きい。

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公開日: 2025-01-30  

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