今回、虚血再還流AKIモデルマウスにおいて、AKI-to-CKDをもたらす病態にIL-10を発現するBregがどのように関わるかについて詳細に検討を行った。AKIモデルでは糸球体におけるIL-10発現は時間とともに低下し、髄質では逆に上昇していた。虚血再還流における糸球体病変としてはIL-10が低下したのちに硬化をきたすことが明らかとなった。Bregの糸球体での存在を確認するために、CD19を用いて共染色を行ったところ、大変興味深いことに、糸球体のメサンギウム細胞にIL-10とCD19が共染色された。メサンギウム細胞がBregとして糸球体保護に働いている可能性を見出した。
|