研究課題
腎生検症例の尿FABP4排泄量(U-FABP4)と臨床病理所見との関連を解析したしたところ、U-FABP4値はeGFRと有意な負の相関、尿蛋白量と有意な正の相関であった。U-FABP4値は疾患群別で異なり、膜性腎症のU-FABP4はIgA腎症と微小変化型に比し有意に高値であった。ROC曲線を用いたU-FABP4を用いた微小変化型の予測能の解析では、血尿陰性症例対象群および血尿陰性かつ高度尿蛋白量の症例対象群で高精度に予測した。更に1年後にeGFRを測定し得た症例をU-FABP4中央値で2群に分け、eGFRの変化量を比較検討したところ、U-FABP4低値群ではeGFRが上昇していたのに対して、高値群ではeGFRが低下していた。以上よりU-FABP4測定は、腎生検前の腎病理予測ならびに腎障害進行の予測に有用である可能性が示唆された。
2: おおむね順調に進展している
研究実施計画を順調にこなしている。
現在進行中の検討を継続していく。
購入を予定していた測定キットの購入費が少なく済んだため。次年度以降に購入し、測定を行う。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (8件)
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