これまで遺伝性腎疾患においてスプライシング異常の関与はほとんど検討されてきていなかったが、今回の研究から遺伝子の1塩基置換であってもその結果、ミスセンス変異ではなくスプライシング異常を来すことにより病気を発症していることが多々あることが証明できた。一般的にミスセンス変異は軽症、スプライシング異常を来す変異は重症の臨床像を呈することが多いが、ミスセンス変異と解釈することにより、誤った臨床的重症度評価をする可能性がある。本研究成果はそれに対する警鐘を鳴らす物となった。また、スプライシングを正しく理解することでスプライシングを制御による治療法の開発へとつながることも本研究で示すことができた。
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