既存薬ライブラリからスクリーニングしたHSP-90阻害剤である化合物Xに着目し、糖尿病性腎症モデルであるストレプトゾシン(STZ)ラットに投与し、腎症の進行抑制の効果を検討した。その結果、STZラットにおける腎症の進行を優位に抑制することが分かりました。しかし、HSP-90阻害剤によるエクソソーム取り込みの抑制については十分な検証ができなかったため、scRNA-seqデータベースを用いて腎糸球体細胞におけるHSP-90の発現を調べたところ、メサンギウム細胞を含む糸球体構成細胞に強く発現していた。このことから、HSP90阻害剤は腎糸球体にも直接作用する可能性が考えられました。
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