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2021 年度 実施状況報告書

糖尿病性腎臓病の腎組織を用いたトランスクリプトーム解析-新規治療法探索へ向けて-

研究課題

研究課題/領域番号 19K08741
研究機関独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究部)

研究代表者

今澤 俊之  独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究部), 腎センター, 腎センター長 (80348276)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード糖尿病性腎臓病 / トランスクリプトーム解析 / 腎組織 / 結節病変 / バイオインフォマティクス解析
研究実績の概要

組織学的に結節病変を伴う糖尿病性腎症と診断された過去10年以内に腎生検を受け少なくとも3年間フォローアップされていた12名の患者を対象とした。ホルマリン固定パラフィン包埋ブロックの腎生検組織からtotal RNAを抽出し、マイクロアレイを用いて腎臓の遺伝子発現プロファイルを解析した。予後良好(GP)群は、年間eGFR低下率が5 ml/min/1.73 m2未満の患者と定義し、予後不良群(PP; n=6)とGP群(n=6)に分けた。腎生検時のeGFR、尿蛋白、硬化糸球体の割合はそれぞれ47±18と45±15 mL/min/1.73 m2、7.5±4.2と4.0±2.7 g/gCre、19±13%と26±14%で、いずれも両群に差はなかった。マイクロアレイ解析では、ほとんど発現していない遺伝子(raw signals <50 and |processed signals| <0.3)を除外し、その後14227遺伝子を解析に使用した。P値<0.05および|fold change|≧2の基準で、合計1496個の差次的発現遺伝子(DEGs)が選択された。Ingenuity Pathway Analysisシステムを用いて、15の標準的なパスウェイと9つの疾患または機能のアノテーションが濃縮されていることがわかった。さらに、73の上流制御因子が濃縮され、その中にはGP群で有意に活性化されると予測されたCCN5が含まれていた。さらに、1つの制御作用と25のネットワークがDEGsと関連していることが明らかになった。また、スコア30以上の上位5つのネットワークには、GP群で活性化が予測されるESR1、extracellular signal-regulated kinase、AKTが含まれていた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルスの影響およびそれに伴うオミクス解析依頼機関での解析遅延が生じ、計画通りの使用ができず次年度使用額が発生した。

今後の研究の推進方策

遅れていたオミクス解析結果はは昨年度末に出た。今年度、解析結果に基づいた組織蛋白発現解析を行い、論文公表に向け作業を行う予定である。なお、本年度のアメリカ腎臓学会でも発表すべく抄録の提出も終えた。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの影響およびそれに伴うオミクス解析依頼機関での解析遅延が生じ、計画通りの使用ができず次年度使用額が発生した。オミクス解析結果はは昨年度末に出た。
今年度、解析結果に基づいた組織蛋白発現解析を行い、論文公表に向け作業を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] シンポジウム3 腎臓研究の最前線「多層的Omics解析によるCKD研究」2021

    • 著者名/発表者名
      今澤俊之、北村博司、平野大志、鏑木康志、久保田浩之
    • 学会等名
      第51回日本腎臓学会東部学術大会

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公開日: 2022-12-28  

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