乳房外パジェット病13症例よりがんオルガノイドの分離を試み、5例でがんオルガノイドの分離に成功した。このうちの2例では作成された担がんマウスより摘出した腫瘍組織を用いてがんオルガノイドを再度分離することに成功し、マウスを用いて継代することが可能であった。がんオルガノイドの至適培養条件を検討した結果、Heregulin-β1を培地に添加するとがんオルガノイドの増生が促進されることが判明した。継代に成功した2例のがんオルガノイドを用いて抗がん剤を用いた薬剤感受性試験を行った。2例のうちの片方ではドセタキセルに対する感受性を認めたが、もう片方ではドセタキセルによる増殖抑制効果はわずかであった。
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