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2019 年度 実施状況報告書

乾癬治療における光線療法、ホスホジエステラーゼ4阻害薬内服の相乗効果の機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K08758
研究機関帝京大学

研究代表者

鎌田 昌洋  帝京大学, 医学部, 准教授 (70431856)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード乾癬 / IL-17 / IL-22 / 制御性T細胞
研究実績の概要

乾癬は全身に浸潤を伴い鱗屑を付す紅斑を呈する慢性皮膚疾患であるが、生活の質を著しく障害するだけでなく、関節炎、精神症状、メタボリックシンドロームなどとの関連を示唆される全身性炎症性疾患である。乾癬治療には外用療法、光線療法、内服療法、生物学的製剤があるが、2017年3月に新たにホスホジエステラーゼ(Phosphodiesterase; PDE) 4阻害薬の内服療法が追加されさらに多様化している。その中で、光線療法は古くから施行されている治療法であるが、一旦寛解すると長期に寛解が維持できることが知られているがその機序は未だ解明されていない。また、新たに登場したPDE4阻害薬内服を併用することで相乗効果がみられる。本研究は、これらの機序に制御性T細胞の関与を考え、それを検証することにある。2019年度は光線療法が乾癬に与える影響について検討した。
BALB/cマウスの背部にイミキモドクリームを外用し乾癬様皮疹を誘導した。nbUVB照射群と非照射群で、臨床スコア、表皮肥厚、炎症細胞の浸潤、皮膚でのサイトカイン発現を比較した。
nbUVBの照射によりイミキモド誘発乾癬様皮膚炎は臨床的および病理学的に改善を示した。照射群の病変皮膚では、非照射群のものに比べIL-17A、IL-17F、およびIL-22のmRNA発現が低く、IL-10の発現が高かった。さらに、鼠径リンパ節において、CD4陽性細胞に対するFoxp3陽性細胞(制御性T細胞)の割合は、非照射群よりも照射群で高かった。
nbUVBがTh17サイトカインを減少させるだけでなく、生体内で制御性T細胞を誘導することが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2019年度は光線療法がイミキモド誘発乾癬様皮疹に与える影響について検討できた。残りの2年間でこの課題について一通りの実験を行うことが可能と考えれるため。

今後の研究の推進方策

2020年度はPDE4阻害薬がイミキモド誘発乾癬様皮疹に与える影響を調べ、2021年度には相互作用について検討したい。

次年度使用額が生じた理由

残り614円であり、ほぼ全ての助成金を試薬の購入に使用した。今後、2020年度の助成金と合わせて、試薬の購入に使用する予定。

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公開日: 2021-01-27  

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