乾癬は全身に浸潤を伴い鱗屑を付す紅斑を呈する慢性皮膚疾患であるが、その治療の中で光線療法、ホスホジエステラーゼ(Phosphodiesterase; PDE) 4阻害薬の機序は解明されていない。本研究ではマウスの乾癬モデルを用い、光線療法の作用機序、PDE4阻害薬の作用機序、そして臨床的にみられる相乗効果を検証した。光線療法とPDE4阻害薬はIL-17などの乾癬に重要なサイトカインの産生を抑制する点で共通していたが、光線療法は皮膚での制御性T細胞の誘導、PDE4阻害薬は脾臓の制御性T細胞、制御性B細胞の誘導がみとめられ、機序の違いがみられた。
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