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2019 年度 実施状況報告書

ブレオマイシンと免疫チェックポイント阻害薬の併用による悪性黒色腫の治療

研究課題

研究課題/領域番号 19K08760
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

門野 岳史  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (80292910)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード悪性黒色腫 / ブレオマイシン / PD-1 / CTLA-4
研究実績の概要

今回の研究では、免疫チェックポイント阻害薬にDNA障害性の抗腫瘍薬であるブレオマイシンを併用し、抗腫瘍効果に加えてneoantigenを誘導することで免疫チェックポイント阻害薬と相乗的に作用し、悪性黒色腫に対する治療効果を高める手法を探索する。本年度は種々の条件下での免疫チェックポイント阻害薬とブレオマイシンとの併用による悪性黒色腫に対する治療効果の検討を行った。B16F1悪性黒色腫細胞をC57BL/6マウス背部に20万個打ち、腫瘍が形成された段階で、抗PD-1抗体もしくは抗CTLA-4抗体を10mg/kg腹腔内に2回投与し、その後の腫瘍の成長速度を計測した。これら免疫チェックポイント阻害薬に加えて、腫瘍局所に300μgのブレオマイシンを局所注射した。治療の開始時期としては、腫瘍を注射して1週間後(予防モデル)、および腫瘍が大凡確認できる段階である2週間後(治療モデル)の2通りで行った。抗PD-1抗体単独投与群と比較するとブレオマイシンの局所注射をした群の方が腫瘍の成長速度が予防モデル及び治療モデルの両者で低下した。また、マウスによっては寛解を得られた例もあった。現在条件設定をさらに進めより良い条件を検討していく予定である。また、一部のマウスに関しては悪性黒色腫細胞を背部に接種して3週間の時点で、背部の腫瘍を全層性に採取した。組織を半割し、H&E染色を行った。腫瘍の成長速度が低下したマウスでは浸潤細胞の増加が見られたものもあるが、まだはっきりとは言えず、例数を増やしてさらに検討を進めているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

条件設定の段階でのばらつきが依然大きく、安定する結果が出るまでに時間を要した。また、一回あたりの実験期間が長いため結果が出るのにある程度時間がかかるという問題もあった。年度末においては、人員の影響またCOVID-19の影響もあった。

今後の研究の推進方策

引き続きマウスを中心の実験を行う。実験は大学院生とともに行い、検討を進める。今後COVID-19のさらなる影響も予想されるが、可能な範囲で検討を進める。

次年度使用額が生じた理由

一回の実験に日時を要し、思ったほど実験が進まなかったため、次年度への残金が生じた。

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公開日: 2021-01-27  

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