アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬などの炎症性皮膚疾患の治療においては、ステロイド外用療法が行われており、一般的には高い有効性を示す。しかし、特に長期にわたってステロイドを使用し続けている一部の症例では、さらなる外用療法を行っても十分な効果が得られず、治療抵抗性を示し、その原因は治療アドヒアランスの低下によるものと考えられていた。 本研究では、皮膚の炎症部位に浸潤し、重要な役割を果たしているT細胞の一部が、ステロイド抵抗性に関連するとされるMDR1を発現しており、炎症性皮膚疾患においてもT細胞のMDR1発現がステロイド外用剤に対する抵抗性と関連することが示唆された。
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