今回研究の目的は抗PD-1抗体とCD4+細胞サブセット、特に濾胞性ヘルパーT細胞にどのような影響を与えているのかを明らかにすることであった。 今回の研究結果は現在論文執筆はほぼ終了しており、今後投稿の予定となっている。 免疫チェックポイント阻害薬の治療によって濾胞性ヘルパーT細胞の数(CD4+細胞に対する割合)は変化がないが、活性化した濾胞性ヘルパーT細胞が多く観察された症例では奏効症例もしくは副作用症例で比較的多い結果が観察された。また、この活性化は投与後比較的早期4週間以内に起こっており、濾胞性ヘルパーT細胞の活性化の有無を治療後およそ4週間の段階で測定することが治療効果や副作用予測となりえることが示唆される結果となった。また、治療前の制御性濾胞性ヘルパーT細胞の存在についても統計学的に優位とはならなったかが、予測因子になりうる可能性が示唆される結果が観察された。
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