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2020 年度 実施状況報告書

色素細胞に対するZEB2の役割

研究課題

研究課題/領域番号 19K08794
研究機関高知大学

研究代表者

寺石 美香  高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (40437736)

研究分担者 中島 喜美子  高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 准教授 (20403892)
山本 真有子  高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (20423478)
柴田 夕夏  高知大学, 医学部附属病院, 医員 (60795186) [辞退]
佐野 栄紀  高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (80273621)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードZeb2 / メラニン
研究実績の概要

Mowat-Wilson症候群患者におけるZeb2遺伝子変異が、メラニン産生にどのような影響を及ぼすかについて検討している。昨年度、正常ヒトメラニン細胞にZeb2 siRNAをトランスフェクトし、ZEB2, MITF, Tyrosinaseの蛋白発現を検討したが、いずれの蛋白も低下はみられなかった。そこで、メラニン産生能の強い、ヒトメラノーマ細胞株を用い、siRNA以外の方法での検討を行った。まず、ヒトメラノーマ細胞株HMVⅡに、CRISPR-Cas9システムを用いてZeb2遺伝子変異を導入することを試みた。毛髪のユーメラニン/フェオメラニン比の顕著な低下を示すMowat-Wilson症候群患者で同定されたZeb2遺伝子の変異部位をターゲットにしてsgRNAをデザインし、ピューロマイシン耐性遺伝子およびGFP遺伝子をマーカーとして搭載したプラスミドDNAを、リポフェクタミンによりHMVⅡ細胞に導入した。GFP導入細胞はフローサイトメトリーによりソートし、96ウェルプレートで単細胞から培養して45クローンを得た。ピューロマイシン導入細胞は、ピューロマイシン添加によって選択された細胞を、限界希釈法により単細胞から培養している。今後、これらのクローンに変異が導入されているかどうかシークエンス解析を行い、Zeb2遺伝子変異によりメラニンのフェノタイプに影響があるかどうかを確認する方針である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

正常ヒトメラニン細胞にZeb2 siRNAをトランスフェクトでは、MITF, Tyrosinaseの蛋白発現低下がみられなかっただけではなく、Zeb2蛋白すら発現低下がみられず、評価ができなかった。そのため、ヒトメラノーマ細胞株にCRISPR-Cas9システムを用いてZeb2遺伝子の変異を誘導するよう方向転換したが、単細胞培養の細胞増殖が非常に遅く、クローンを得るのに時間がかかっている。

今後の研究の推進方策

現在、45クローンを単細胞から培養中である。これらの中から変異が導入された細胞株を選択し、さらにシークエンス解析により変異の同定を行いたい。更に変異株のメラニン分析により、メラニンのフェノタイプの変化があるかどうかを評価したい。

次年度使用額が生じた理由

今年度は検討対象とする細胞を得るまでに時間がかかり、予定していた細胞や試薬などの購入に至らなかった。また研究に関する情報収集のための学会参加などができず、旅費の使用もなかった。今年度は単離した細胞を培養し、シークエンス解析などを予定しており、培地や試薬などの物品費が多くかかる予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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