マウス皮膚より3次元組織構造体;オルガノイドを作成した。皮膚オルガノイドは基底層側が外側、角化層が内側を向き、内腔に角化物が充満する嚢腫構造を呈し、正常皮膚を模倣する。経時的に観察すると、複数個のケラチノサイトの集塊が発育し、成熟したオルガノイドが形成された。克服すべき課題は、長期培養を可能にすることであった。初代培養と継代培養を比較したRNA-seq解析から、継代によりmTORシグナル伝達経路の抑制が判明した。継代培養群でAktのリン酸化レベルが減少しており、Akt活性が減少しmTOR経路が抑制されることが示唆された。現在、Aktを活性化する小分子SC79が長期培養に寄与するか検証中である。
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