研究課題/領域番号 |
19K08812
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
進藤 岳郎 京都大学, 医学研究科, 助教 (10646706)
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研究分担者 |
高折 晃史 京都大学, 医学研究科, 教授 (20324626)
伊村 明浩 京都大学, 医学研究科, 特定病院助教 (60362513)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 同種造血幹細胞移植 / NK細胞受容体 / KIR / GVHD / 抗腫瘍免疫 |
研究成果の概要 |
Killer cell immunoglobulin-like receptor(KIR)はNK細胞受容体の一つで、NK細胞の機能を調整する。同種造血幹細胞移植ではドナーのKIRが移植予後を規定すると考えられるが、KIR多型は複雑でその臨床的意義は不明であった。 本研究では第1に全17個のKIRアレルとコピー数、ハプロタイプのタイピング法を確立した。第2に本邦で移植を受けた成人T細胞白血病の検体を用いた臨床研究でKIRアレルと予後との相関性を検証した。第3にKIR3DL1アレルを標的とした抗腫瘍免疫の賦活が可能であることを示した。今後はKIRアレルに基づいて新規の移植ドナー選定法を開発する。
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自由記述の分野 |
移植免疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
KIR多型は同種造血幹細胞移植の予後と相関すると考えられるが、その複雑さゆえ正確なタイピング手法は未確立で、臨床的意義も不明であった。今回KIRアレルの自動化タイピング法を新規に開発し、移植症例でその臨床的意義を検証した。さらにKIR3DL1アレルの機能阻害でNK細胞免疫を賦活できることを見出し、KIR多型に基づく免疫療法という概念を確立した。 現在移植ドナー選定はHLAにのみ基づいて行われるが、それでは限界があり、重度のGVHDや生着不全、免疫再構築の遅延による感染症死を抑制しきれない。本研究でこれら合併症が克服され予後の改善を見込め、移植合併症による社会資源使用の軽減が期待される。
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