• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

ATLにおける制御性T細胞の選択的な増殖機構:OX40L/OX40に着目して

研究課題

研究課題/領域番号 19K08843
研究機関琉球大学

研究代表者

水口 真理子  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40581541)

研究分担者 田中 勇悦  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30163588) [辞退]
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードHTLV-1 / ATL / OX40 / OX40L / Foxp3
研究実績の概要

成人T細胞白血病(ATL)は、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-1)の感染に起因する極めて悪性度の高い白血病である。ATLはウイルスの感染後、約60年という長い年月をかけて発症するが、そのメカニズムの詳細は不明な点が多い。ATL患者では、転写因子Foxp3陽性の制御性T細胞(Treg)が異常増殖しており、本研究課題ではATLにおけるTreg細胞の増殖機構の解明を目指している。我々は昨年度までに、一晩培養した患者ATL細胞中のFoxp3陽性細胞ではOX40が発現し、Foxp3陰性細胞でOX40Lが発現することを明らかにした。本年度は、Foxp3高発現および陰性の急性型ATL患者検体を用いて、OX40および細胞増殖マーカーKi-67の発現を解析し、以下のような結果を得た。
1)急性型ATL患者におけるFoxp3高発現例の頻度を解析した。今回解析した急性型ATL患者のうち14例中9例がFoxp3を高発現していた。
2)Foxp3高発現検体とFoxp3陰性検体におけるOX40の発現を比較したところ、OX40発現細胞の割合はそれぞれ平均25.5%および9%であり、Foxp3を発現しないATL検体では、OX40の発現が低かった。
3)Foxp3高発現検体とFoxp3陰性検体における細胞増殖マーカーKi-67の発現を比較した。Foxp3高発現検体には平均20.5%、またFoxp3陰性検体では16.2%のKi-67を発現するATL細胞が存在した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

患者末梢血ATL細胞を用いて、Foxp3、OX40および細胞増殖マーカーの発現解析を進めた。

今後の研究の推進方策

OX40を高発現する患者末梢血ATL細胞を用いて、OX40L/OX40系の活性化がFoxp3陽性細胞の増殖に与える影響を解析する。

次年度使用額が生じた理由

本年度は、新型コロナウイルス感染症による学会の中止及びウェブ開催により、学会への旅費が抑えられた。次年度は、本研究で得られた結果を論文に取りまとめ、論文投稿にかかる費用に充てる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Promoter CpG methylation inhibits Kruppel-like factor 2 (KLF2)-Mediated repression of hTERT gene expression in human T-cells2021

    • 著者名/発表者名
      Mariko Mizuguchi, Toshifumi Hara, Manami Yoshita-Takahashi, Takashi Kohda, Yuetsu Tanaka, Masataka Nakamura
    • 雑誌名

      Biochemistry and Biophysics Reports

      巻: 26 ページ: 100984~100984

    • DOI

      10.1016/j.bbrep.2021.100984

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi