本研究では食餌によって変化する腸内細菌由来代謝産物による造血幹細胞の恒常性維持機構について解明することを目的として、高脂肪食および繊維食により変動する腸内細菌由来代謝物の探索と造血幹細胞への影響の解析を行った。その結果、高脂肪食で変動する代謝物に造血幹細胞の機能抑制に作用するものが存在することを見出した。さらに、高繊維食による腸内細菌の変化で変動する代謝物の中に、造血幹細胞の未分化性維持に作用するものが存在することを明らかにした。本研究により、食餌により変化する腸内細菌由来代謝産物による造血幹細胞の恒常性維持機構の解明を進めた。
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