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2020 年度 実施状況報告書

L型ハンセン病の病態形成における免疫グロブリン分解産物が及ぼす役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K08946
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

阿戸 学  国立感染症研究所, ハンセン病研究センター 感染制御部, 部長 (20392318)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード免疫グロブリン / ハンセン病 / 免疫グロブリン様受容体
研究実績の概要

ハンセン病は、世界で年間20万人以上の新規患者が認められ、依然として国際的に重要な公衆衛生学的課題である。ハンセン病は多様な症状を示す感染症であるが、その症状や感染の重篤度には、宿主免疫が大きく関わっている。すなわち、ある程度の免疫が保たれている患者はTh1免疫応答優位の病態を示す。一方、Th2免疫応答が優位となるLepromatous(L)型の病態では、病変が全身に広がり、治癒にも長期間を要する。しかし、どのような分子機構によって、特定の病型を呈するようになるかは未だ不明である。
近年、L型ハンセン病患者のバイオマーカー候補として、免疫グロブリン様受容体(Leukocyte Immunoglobulin-like Receptor) A2 (LILRA2)が同定された。ハンセン病病変部位の自然免疫細胞におけるLILRA2発現およびリガンドである免疫グロブリン部分分解産物の存在について解析し、免疫グロブリン分解産物がらい菌感染に対する自然免疫応答、らい菌特異的獲得免疫のサイトカイン産生等で評価される免疫の質と強度を確認し、L型ハンセン病の病態形成因子を解明することを目的とする。令和元年度は、種々の病型を示すハンセン病患者から診療目的で採取された皮膚(神経)病理組織パラフィンブロックにつき、ヒトに対する医学研究倫理審査で承認を得て、ハンセン病病理組織パラフィンブロックを入手した。令和2年度は、抗体染色の条件設定ならびにLILRA2-Fc融合タンパクによる結合物検出を試みた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルスの影響で、共同研究者との連絡 試料の送付等のやりとりが遅れているため

今後の研究の推進方策

LILRA2の存在と分布を抗LILRA2抗体で確認後、免疫グロブリン分解産物の存在をパラフィンブロックから抽出したタンパクのWestern blottingおよび、LILRA2-Fc融合タンパクによる免疫組織化学染色によって解析する。
さらに、免疫グロブリン分解産物の免疫グロブリンサブクラスもWestern blottingで同定する。同様に、ハンセン病に関する海外共同研究医療機関の合意を得たハンセン病患者の臨床検体を用いて、組織学的検索と、免疫グロブリン分解酵素を産生する

次年度使用額が生じた理由

年度末納品等にかかる支払が、令和3年4月以降となったため、当該支出分については次年度実支出額に計上予定。
令和2度分については、ほぼ使用済み。

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公開日: 2021-12-27  

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