研究課題
基盤研究(C)
C.difficileは抗菌薬関連した下痢症の原因菌の一つで、腸管内で毒素を産生し腸炎を起こす。近年、高病原性株の出現により、重症例や治療後の再発が世界的問題となっている。本研究では、C. difficileの発症メカニズムおよび新たな治療法の開発のため、毒素産生を制御するクオラムセンシング機構のagr lociについて遺伝学的解析を行ったところ、遺伝的多様性を有していることがわかった。
医学
高齢化や医療の高度化でC.difficile感染症の再発や重症化は今後も世界的問題になると考えられる。本研究で示されたC. difficileの主たる病原因子である毒素の産生制御機構が遺伝的多様性を有していることは、菌株によって発症要因が異なる可能性を示した点で学術的意義がある。本知見は毒素産生をターゲットとした治療薬開発に貢献する可能性を秘めている。