肥満や2型糖尿病は動脈硬化発症の重要なリスクファクターの一つであるが、なぜ肥満や2型糖尿病で動脈硬化が促進するのかは十分に解明されていない。血管内皮細胞は、動脈硬化発症・進展にも重要な役割を果たしており、「血管内皮細胞の選択的インスリン抵抗性」に着目した研究は、上流にある肥満や2型糖尿病と下流にある合併症としての動脈硬化症を包括的に解明しようとするものでありきわめて意義深い。本研究で血管内皮細胞のインスリンシグナル、特に選択的インスリン抵抗性を介した動脈硬化症における役割が解明されることにより、これまでにない新規の抗動脈硬化薬の発見という画期的な意義が予想される
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