視床下部・下垂体・副腎(HPA)軸におけるグルココルチコイド(GC)ネガティブフィードバック調節機構の分子機序を解明する目的で、in vitroの系を用いた分子生物学的解析を行った。その結果、FKBP4,FKBP5およびHDAC6はGC受容体(GR)とGCとの親和性を修飾することにより、またGDF15はGC依存性に発現が誘導され視床下部・下垂体の両者でCRHやPOMCの発現を調節することにより、いずれもHPA系の調節に関与することが明らかとなった。HPA軸のネガティブフィードバック調節では、多数の因子による複雑かつ緻密な調節が行われている可能性が示唆される。
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