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2021 年度 研究成果報告書

多房性脂肪細胞におけるオートファジーがエネルギー代謝を制御するメカニズムの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K09025
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分54040:代謝および内分泌学関連
研究機関神戸大学

研究代表者

田守 義和  神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (90379397)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード褐色脂肪細胞
研究成果の概要

本研究課題では褐色脂肪細胞でのオートファジーと脂肪分解およびエネルギー代謝について研究を行った。多房性を示す培養3T3-L1脂肪細胞では血清除去でオートファジーが亢進し細胞内中性脂肪含量も減少したが、オートファジー抑制剤であるクロロキン処理で中性脂肪量の低下が抑制された。FSP27β欠損マウスの褐色脂肪細胞では、多房性の脂肪滴が単房化し、オートファジーと細胞内脂肪含量の低下が抑制されたが、マウスの呼吸代謝では呼吸商が増加し、脂質利用の低下が推測された。褐色脂肪細胞では多房性脂肪滴形態がオートファジー亢進に関与し脂肪分解を制御することで全身のエネルギー代謝に影響する可能性が示唆された。

自由記述の分野

糖尿病代謝

研究成果の学術的意義や社会的意義

脂肪細胞ではリパーゼ以外による脂肪分解経路については検討がほとんどなされていなかった。さらに細胞内脂肪滴形態とエネルギー代謝の関連を検討した研究もほぼ皆無であった。褐色脂肪細胞は細胞内で脂肪酸を酸化してエネルギーを産生する細胞である事を考えると、多房性脂肪滴という特徴的形態がオートファジーを活性化し、リポファジーによる脂肪分解がリパーゼによる脂肪分解に追加され、脂質を基質としたエネルギー産生を亢進させることが示唆された事は興味深い。また褐色脂肪細胞にオートファジーを誘導できれば、全身のエネルギー代謝にも影響を及ぼす可能性があり肥満治療を見据えても意義深い。

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公開日: 2023-01-30  

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