研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトの糖代謝は複数のホルモンにより調節されており、その調整機構が破綻し血糖値の上昇が持続する疾患が糖尿病である。インスリン作用が減弱する病態であるインスリン抵抗性は2型糖尿病において良く知られているが、一方で妊娠やがん,アルツハイマー型認知症など糖尿病との関連が深い疾患群においてもそれぞれの病態に関係があるとされている。しかしながら、これら疾患群に共通する分子機構は明らかになっていない。本研究は我々が提唱する「インスリン受容体2段階切断によるインスリン抵抗性病態モデル」を妊娠期のインスリン抵抗性に拡張し、この成果は本病態モデルがインスリン抵抗性関連疾患群に共有されるものである可能性を示唆した。
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