研究課題/領域番号 |
19K09047
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
永見 雅代 (梅林雅代) 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (80792209)
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研究分担者 |
大西 秀哉 九州大学, 医学研究院, 准教授 (30553276)
三好 圭 九州大学, 大学病院, 助教 (70755272)
森崎 隆 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (90291517)
永井 俊太郎 九州大学, 大学病院, 助教 (90755240)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | PTPN3 / 制御性T細胞 / 免疫チェックポイント / 新規癌免疫治療 / 腫瘍免疫 / 免疫治療j効果増強 / 活性化リンパ球 / 癌組織浸潤リンパ球 |
研究実績の概要 |
チロシン脱リン酸化酵素:protein tyrosine phosphatase non-receptor type3 (PTPN3)分子がTreg細胞諸機能に及ぼす影響を解析し、PTPN3抑制治療がTreg細胞機能も抑制できる新たな癌免疫治療となり得るか検証することが本研究の目的である。本年度は小細胞肺癌の手術切除標本5例を用いて、FOXP3、CD8およびPTPN3の免疫染色を行った。FOXP3陽性細胞では、全例PTPN3の低発現が認められた。癌組織に浸潤するFOXP3陽性Treg細胞数、およびCD8Tリンパ球数を癌に発現するPTPN3陽性領域で比較したところ、癌細胞のPTPN3発現が低い症例では、FOXP3陽性Treg細胞の浸潤数が少なくCD8陽性T細胞の浸潤が高いこと、逆に、癌細胞のPTPN3発現が高い症例では、FOXP3陽性Treg細胞の浸潤数が多くCD8陽性T細胞の浸潤が少ないことが示唆された。即ち、癌組織におけるPTPN3発現は、癌に浸潤するCD8/FOXP3陽性Treg細胞比を低下させ、免疫寛容に誘導することが示唆された。今年度は、PTPN3発現Treg細胞制御法の開発:既存の薬剤による制御を行う。さらに、PTPN3発現抑制Treg細胞(PTPN3 shRNAを組み込んだレンチウイルス)とPTPN3を抑制していないコントロールTreg細胞の2群を作成し、癌細胞を標的細胞として、PTPN3発現抑制Treg細胞 + alloCTL、あるいはコントロールTreg細胞 + alloCTLの系でCTLの抗腫瘍効果をIn vitroおよび免疫不全マウスを用いて、計測する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度行う予定であった、PTPN3発現Treg細胞制御法の開発(既存の薬剤による制御の検証)がまだ施行できていないので、それを行う。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、PTPN3発現Treg細胞制御法の開発:既存の薬剤による制御を行う。さらに、PTPN3発現抑制Treg細胞(PTPN3 shRNAを組み込んだレンチウイルス)とPTPN3を抑制していないコントロールTreg細胞の2群を作成し、癌細胞を標的細胞として、PTPN3発現抑制Treg細胞 + alloCTL、あるいはコントロールTreg細胞 + alloCTLの系でCTLの抗腫瘍効果をIn vitroおよび免疫不全マウスを用いて、計測する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度予定していたPTPN3発現Treg細胞制御法の開発(既存の薬剤による制御の検証)がまだ行えておらず、broadな脱リン酸化酵素阻害剤、既存の抗癌剤、抗体薬、シグナル経路阻害剤やFACS用抗体の購入を行っていない。その結果、次年度使用額が生じた。今年度、PTPN3発現Treg細胞制御法の開発(既存の薬剤による制御の検証)を行うため、broadな脱リン酸化酵素阻害剤、既存の抗癌剤、抗体薬、シグナル経路阻害剤やFACS用抗体の購入にその費用を当てる予定である。
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