研究課題/領域番号 |
19K09053
|
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
文野 誠久 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40405254)
|
研究分担者 |
松田 修 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00271164)
岸田 綱郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00370205)
坂井 宏平 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30515292)
田尻 達郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80304806)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 骨格筋シート |
研究実績の概要 |
本研究では,先天性骨格筋欠損に対しての骨格筋シートの作成を最終目標とする.線維芽細胞を高効率に多核筋細胞に形質転換するダイレクトリプログラミング法と生体内組織形成技術により作成したバイオシートを用いることで,マウス腹壁欠損モデルについて,自己細胞・組織から強度と運動性を担保した「機能する」骨格筋シートを短期間に作成し,実臨床において応用可能な治療プラットフォームの開発を目指す.具体的には,マウス皮下で作製したバイオシートを足場とし,ヒト線維芽細胞からdirect conversionにて分化させた多核骨格筋細胞を播種して,骨格筋シートを作成する.マウス腹壁欠損モデルにシートを移植し,組織学的評価を行う 2020年度は,ヒト線維芽細胞(aHDFs)に,ヒトMYOD1遺伝子およびL-MYC遺伝子を導入したpMXsベクターを感染させ,directly converted myoblasts(dMBs)の作成を行い,さらに効率上昇のために工夫を行った.また,NOG/SCIDマウスの背部皮下に円柱状のシリコンチューブを2本埋入し,4週間後にチューブを周囲結合組織とともに摘出して,バイオシートを作成した. バイオシート上にdMBs細胞を播種し定着をみているが,安定性が得られず,現在培養方法について検討中である.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
dMBおよびバイオシート作成は順調に施行でき,再現性も高い. バイオシート上のdMBs培養についてが次の課題である.
|
今後の研究の推進方策 |
横紋筋シートが確立すれば,マウス腹壁欠損モデルによるin vivo研究を行う.
|
次年度使用額が生じた理由 |
平成32年度(令和2年度)に予定していたdMBs作成およびバイオシート作成が順調であったため,当初予定していた培養細胞や培養液などの消耗品の使用量が少なくなった. しかし,バイオシート培養に難渋しており,令和3年度には当初の予定より,消耗品使用量が増加する見込みである.
|