我々はこれまでの開発した羊膜の優れた特性を持ち且つ加工性に優れより安全で機能的な再生医療材料を臨床応用するための基礎的検討を行ってきた。本実験においてはより安全で優れた魚類の鱗コラーゲンにて作成したフィルムや従来の豚コラーゲンフィルムに、妊娠後期のラットから採取した羊膜幹細胞の培養上清(CM)や対照のD-MEM液を含浸し、その上でラット角膜上皮細胞を培養しその増殖性や組織形成等について調べた。CM含鱗コラーゲンフィルムは豚コラーゲンフィルムに比べ、またCM含有フィルムはD-MEM含有フィルムに比べ細胞の増殖性においてより優れていた。今後細胞分化や組織形成についても更なる改良が必要と考えられた。
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