研究課題/領域番号 |
19K09064
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
後藤 了一 北海道大学, 大学病院, 助教 (10645287)
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研究分担者 |
財津 雅昭 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (20768981)
渡辺 正明 北海道大学, 医学研究院, 特任講師 (40789848)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 原発性胆汁性胆管炎 / 肝移植 / ヒト化マウス / 皮膚移植 |
研究成果の概要 |
当院原発性胆汁性胆管炎(PBC)は、初診の9.7%で、73%が移植希望し、38%に生体肝移植を実施、46.4%が脳死待機した。待機中51.2%が死亡、20.5%が脳死肝移植に至り、移植後成績は良好だった。また、ヒト化マウス皮膚移植モデルをNOD/SCID/IL-2Rg-/-(NSG)またはBALB/c Rag2-/- IL-2rg-/-(BRG)マウスで試み、NSGはGr-1抗体無しで拒絶する一方、BRGは皮膚移植片を生着させ、これにヒト末梢血白血球(PBMC)を投与すると拒絶した。更にPBC肝移植例のPBMCをヒト化マウスに投与すると、肝障害がみられた。PBCの病態に免疫の関与が示唆された。
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自由記述の分野 |
移植免疫
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原発性胆汁性胆管炎(PBC)に代表される胆汁うっ滞性疾患は未だに原因不明の病態であり、その病態解明が待たれている。本研究では直近のPBCに対する肝移植の頻度、脳死肝移植による救命、社会復帰の成績を明らかにした。本邦では世界に比べて脳死ドナー不足が顕著であり、脳死ドナー待機中死亡が高率であることが示され、この対策が喫緊の課題であることが浮き彫りとなった。加えてその病態についてヒト化マウスによる免疫関与の可能性を示した。本研究が病態解明の足がかりとなる可能性がある。
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