HER3とERの分解に関わるE3 リガーゼの1つであるNEDD4が、ホルモン受容体陽性HER2陰性早期乳癌患者群の予後予測因子になる可能性を見出した。この働きはHER3を介したものではなく、ER発現量の蓄積を介していると考えられた。NEDD4ノックダウン乳癌細胞株 (MCF-7, T47D) では、エストロゲン欠乏や、タモキシフェン刺激に対してより強く細胞増殖抑制が認められた。NEDD4発現は、ホルモン受容体陰性早期乳癌患者群では予後予測因子にならなかったことから、ホルモン療法の感受性亢進を介した、予後予測因子(ホルモン療法の効果予測因子)としての役割を果たしていると考えられた。
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