先天性横隔膜ヘルニア(CDH)に伴う肺低形成の病態解明のため、ヒトCDH剖検肺の解析を行い、肺内気管支軟骨の異常を明らかにし、論文化した。次に、軟骨形成異常を示すニトロフェン誘発CDHラットE18胎仔気管を用い、 bulkのRNA-seq解析を行い、CDH群において、有意な繊毛関連遺伝子群の発現低下を認めた。また、異常軟骨において、一次繊毛は短縮していた。さらに、E18胎仔気管を用いて、PIC法を行い、異常軟骨におけるMAPKAP1(SIN1)やpAKTの発現低下を見出した。CDHに伴う軟骨形成異常には、一次繊毛やmTOR2シグナリング経路が関与していると推察された。
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